フリーランスで活動をしておりますと、よく聞かれることが「フリーランスってリスティング広告の仕事どうやってとるんですか?」です。とくに、リスティング広告運用というのは、パソコンが有れば一通り仕事ができる!、場合によっては住んでいる場所すら問われないという仕事です。ワーケーションもいいでしょう。
今は広告運用をWEB広告代理店に勤務しながらやってるけれど、いつか独立したいとか、副業でやりたいなあ~なんて人には必ず相談される質問です。
フリーランスになると、自分の興味がある分野に特化(私でいえばBtoB案件に特化)したり、会社への出勤がなくなるため自由な時間割で仕事ができるようになります(私は自宅では仕事が進まないので事務所借りています→現在は、引っ越して事務所スペースを自宅に作りました→2022年からは気分転換に事務所も借りています。メインは自宅ですが、たまにシェアオフィスに行きます)。
ただし、案件があるかどうかが最大の鍵になります。会社員のように安定した給与がないため、一旦、案件がクローズドすると大変困ることにもなります。故に、フリーランスになって最大の難しさは、案件探しといったところになるでしょう。
そんなフリーランスになるための最低限の条件、案件を見つける方法を書いていきます。
これは私自身も実際に使っている方法になります。
案件獲得方法①:自分の紹介をネットに出そう
案件の獲得の一番理想な形はインバウンド、つまり先方から相談に来てもらう形になるかと思います。電話営業などのアウトバウンドと呼ばれる手法もありますが、私は行っていません。
電話営業なども実際にまだまだ効果のある手法ではありますが、向き不向きの強い手法です。私も代理店時代は毎日100コールと電話ノルマがありましたが、今回私は、電話に頼らない営業スタイルを確立することを目標としました。
まずはリスティング広告運用代行の事業サイトを作る
このサイトのようなリスティング広告運用代行の事業サイト、いわゆるコーポレートサイトのようなサイトを作成し、お問い合わせフォーム設置をします。会社であれ個人であれ、副業であれ知ってもらわなければスタートできません。
作るのが目的ではありません。社名で検索した時にSEO1位になっておくこと。まずは、これが最低限となります。地域ビジネスであれば、地域名(駅名)+業種もSEO10位以内には入るように対策しましょう。
せっかく、個人のドメインを所有したら、オリジナルのメールアドレスを作り、名刺も併せて作りましょう。
私の規模のサイトでも、月間1~3件のお問い合わせがあります(2022年3月時点)。その中から条件にあったものを受注すればいいのです。お客様の状況に応じて、適切なリスティング広告の施策を提案、お見積りをしましょう。
SNSも重要な集客方法
お客様に存在を知ってもらうことが重要なファクターなので、SNSも最大活用していきましょう。
TwitterやFacebook、商材によってはInstagramも良いでしょう。
私の場合は、Twitterを2アカウント、更新しています。
Twitterだけでも、隔月1回くらいのお問い合わせがあります。
私の場合、Twitter経由のほうが実際に契約まで繋がりやすいです。自分の発言や仕事のスタンスを理解してくれている人からの問い合わせですので、実際にスタートしても仕事しやすいことが多いです。
GoogleMAP等も使いこなしましょう
GoogleMAPの登録は、Googleビジネスプロフィール(旧名 Googleマイビジネス)で出来ます。きちんと更新することで、こちらからも流入を獲得できますし、事務所にご来社いただくお客様にも親切です。
営業していることもしっかりと表明できますし、事務所情報もしっかりと出せない会社は明らかに信頼できないからです。
リスティング広告運用者とはいえ、Googleアナリティクス、サーチコンソール、Googleビジネスプロフィール、Googleタグマネージャーの設定は一通り覚えておくべきかと思います。
ローカル検索ビジネスでもGoogleマイビジネスとの連携は必須ですから、お客様のためにも登録方法くらい覚えておきましょう。
案件獲得方法②:クラウドソーシングを使う
リスティングの新規案件を獲得するために、クラウドソーシングサービスを使うのも一つの手です。すでに案件を任せたいと思っているお客様が依頼を出していますので、気に入った案件があれば申し込む形となります。
残念ながら単価は相場より低めなことが多いですが、こちらから条件を逆提示することも可能です。
ある程度案件を受けていると、直接相談がくることもあります。直接の指名の場合、こちらの相場感に合わせた提示ができますよ!
定期的にチェックして案件を探すことはリスク権限のためにも必要と思いますので、リスティング広告のフリーランスとして生きていく方には登録は必須だと思います。
主要なクラウドソーシングサービス
国内の主要なクラウドソーシングのサービスは以下になります。
どのような案件があるかは事前に検索することができます。
案件数は一番あるんじゃないでしょうか。単価はかなり低めです。とにかく量をこなせればこちらだけでも生活できるでしょう。支払いが低すぎるため、広告の運用改善をじっくり考えたいという人には不向きです。
①CrowdWorks
クラウドワークスと同様のシステムです。同じく単価は低めですが、ランサーズPROに登録すると非公開案件がちょっと回ってきます。
②ランサーズ
イラストの作成ではこちらに結構お世話になっています。案件募集を出しておけば、興味ある人が応募してくれるシステムです。リスティング案件需要も少しですがあります。
③ココナラ
フリーランス用スキルシェアサービス
1時間の対面会議で〇〇円~という設定できるサービスもあります。こちらは経験の豊富な方向けですね。私も登録済みですが、経験をどのように見せるかが鍵ですね。単価設定は平均的に高めです。
ビザスク
勉強会を有料で開くという手もあります。私は開催したことはありませんが、受講者側として10回ほど有料の勉強会に参加したことがあります。レベル感も良く、有料にしているだけあって質も高いことが多い&当然、そのあとの営業は(ほぼ)ないので安心して受講できました
ストアカ
案件獲得方法③:フリーランス用求人サイトを使う
週2日~4日などで働く案件を見つけるためのサイトがいくつかあります。
週4~5日働くという条件であれば、かなり好待遇の案件も多い印象です。
週3日であると、ちょっと案件数は減るかなといったところですが、しっかりと時間をかけて探すことで良い案件に出会えるかなと思います。
派遣契約か委託契約のどちらかの契約条件になります。
主要なフリーランス用求人サイト
カイコク、スマートキャリア、アカハイなど検索いただければ様々なフリーランス向け求人・仲介サイトがあるでしょう。何かしらに登録してみるのは良いかと思います。
(以前は紹介リンクを貼っていましたが、現在は仲介サイトを利用しておらず保証ができないため削除しました)
私は独立して一番最初に週3案件を得て、軌道に乗るのが実に楽になりました。
とはいえ、直案件よりも提示額は安くなるケースが多々です。
独立した→週5案件を仲介で得た~では、社員時代と変わらず、もはや何のために独立したのかもわかりません。場合によっては収入が下がりますし、税金も予想以上に取られます。
やはり直案件を獲得し、自分と縁のあるクライアントさんを大事にしていくほうが良いでしょうから、あくまでもゴールを間違えないようにしましょう。
仲介案件は結局は委託契約です。契約期間が決まっているため、直案件よりも突然の解約リスクは低いですが、正社員よりもリスクは高い話です。
私は軌道に乗せるためと、突然の解約等で生活が破綻しないようにリスクヘッジのために使っておりました。
また、実際に私がしたことですが、クライアントさんと交渉し、週3を週2に減らしてもらうなど、業務内容に応じて自分の時間を確保するように動くのも手です。
案件獲得方法④:交流会に参加する
アナログな方法ではありますが、やはり交流会等への参加で人に会うことは重要です。
WEBの施策について悩んでいる企業の方は多くいますから、交流会でアピールすることで案件のご相談をいただけることもあります。
こちらについては、色々な交流会がありますので、うまく見極めて参加するといいでしょう。私の場合、東京商工会議所の交流会に参加したりしています。
現在は千葉県に引っ越していますので、地元の八千代商工会議所に所属しています。
どうやって交流会を探すの?
交流会は上述している東京商工会議所のような協会に加入し、協会主催の交流会に参加するのも手です。
また、Peatixも良質なセミナーの情報が多く集まっているのでお勧めです(あくまで集客ツールですので、セミナーの質は担保されていないため、しっかりと判断する必要性があります)
セミナー後、交流会を実施するケースも多いです。
また、Twitterでセミナーや交流会情報を探すのも良いでしょう。定期的に呟いてくれるアカウントはいくつかありますので、それをフォローするだけでも十分に情報が集まります。
交流会やセミナーを主催してしまうのも一つの手
私自身がSEM居酒屋という交流会を企画していました。
これはお客様となるクライアント候補を見つけるためのものではなく、WEBマーケターの横のつながりを気軽に結びつけるという趣旨ですが、毎回、15~40名近くと多くの方に集まっていただいています。
集客についてもTwitterの拡散だけで、これだけのマーケターを集められています。
魅力あるコンテンツさえあれば、集客はそれなりにできると思います。何を配信するのかをしっかりと考え、お客様を集めるための交流会やセミナーを開催するのも良いでしょう。
主催イベントだけでも私は1年で100名以上のマーケターとお会いしました。仕事のネットワークだけでなく、相談できるメンターを多く知りあえて大変助かっています。
フリーランスがリスティング広告の新規案件獲得する方法まとめ
実際の話、私はほぼ紹介です。一度契約いただいたお客様から、他のお客様をご紹介していただいております。実際に広告運用を知っている方からご紹介をいただくことで、受注確率はかなり高いものとなります。
結局、リスティング広告運用は誰でも出来ますが、運用方法は人によって全く違うため、運用結果も大きく変わります。
また、設定後の管理をどれだけするかも一つの鍵となると思います。
そういった仕事をしっかりして、お客様との関係性をうまく作ることが重要だと思っています。
まずは1件の獲得、そこからの”広がり”を作っていくことが、フリーランスとして生き残るための方法だと私は信じています。
最後にひとりごと
世の中、どんなに順調な案件だったと思っても、内部的・外部的環境要因で崩れることがあります。必ずリスクヘッジを考えれるフリーランスになっていただきたいと思っています。
今回紹介した仲介人材会社経由の案件などは、現在、私の料金テーブルより大きく下げた値段で契約していたりします。
とはいえ必ず、3ヶ月の契約期間があり、フリーランスの直契約よりは先までの契約をいただきやすいのです。
そういう案件も一個入れておくことで、万が一に備える形です。これは、安定志向な私の考えです(解約されない案件で、家賃や光熱費は確保しておくという考え方です)。
もっと稼ぎたい方は、直契約のみにフォーカスするのも良いと思います。それでガンガン売上を伸ばしている方も良く聞きます。
とはいえ、即日解約や手数料不払いみたいなリスクの高さもありますので、あくまでも最初の頃や安定志向のある方は、クラウドソーシングサービスや人材会社の登録はしておいて損はないかなーとも思います。
私も今はある程度軌道に乗ったと感じており、人材経由の会社のお仕事はもう取らないと思います。お陰様で長期の案件数が増えていること、広告運用、WEB担代行、コンサル業務などのサービス別の案件バランスが良くなってきたからです。会社の状況に応じてうまく組み合わせて、仕事を取っていくと良いでしょう。
フリーランスは、自由です。働く時間も働く場所もとくに指定はありません。ただし、クライアントさんの解約も自由なのです。国も守ってはくれません。
あくまでもリスクヘッジをお忘れなく。。