クライアントのビジネスについて知る
リスティング広告を開始する際に重要なこととして、クライアントの業務内容について知るというのがあります。「当然だろ、そんなの。」という声が聞こえてきそうですが、簡単そうで実は難しいのではないでしょうか。
本来、リスティング広告の運用代行を受ける際に、リスティング広告のゴールはもちろんのこと、マークしている競合、有利性、マーケティング戦略の中でリスティングはどういう立場なのか、ターゲットは誰なのかを決める必要性があります。
ここの決定が難しいのです。
というのは、リスティングを依頼する企業側も難しいからです。どこまで自社の戦略を他企業に伝えていいのか。競合ってそもそも誰だっけ?ターゲットは全部、とにかく問合せが増えればいいからっ!…なんてことは冗談でも何でもなく、今も実際にどこかの商談中に話されていることなのです。
そのため、競合やターゲットも決めないまま、出稿に走ることもあります。リスティング広告は短い文章の中で、クリックしてもらう必要性がありますが、そういった状況ですと、ユーザー目線のない広告文が出来上がってしまいやすくなります。
また、マーケティング戦略は別途走っていて、リスティングは平常運転で何も変わらず実施というケースもあります。 TVや新聞などのメディアに取り上げられ、一気にアクセス数を稼げる場面でも、リスティングを上手く併用しなければ、効果は一過性のもので終わってしまいます。折角、コストをかけて行う施策ですから、あらゆるチャンスと連動すべきであります。
これは企業側の努力だけでなく、受注側の努力すべきポイントでもありますが、お互いに情報を共有しあうことが重要となります。
検索は玄関口。リスティング広告は玄関を多く持つこと
検索の時代は終わった、という話もチラホラ聞きますが、スマートフォンの普及によって「検索」のボリュームは増加傾向です。むしろ、『検索はさらに重要性を高めた』、スマートフォンの普及で誰もが専門的な知識に容易に触れられる時代となっているわけです。
検索をすることで、企業のHPに誘導できる。リスティング広告はその玄関口を増やすための施策です。企業がオフィスビルを選ぶときに、エントランスを気にするように、リスティング広告にもっと気を使うべきなのです。エントランスの良いオフィスビルに入居していると、商談や求人の面でも「信頼」が生まれます。リスティング広告もユーザーにとってのエントランスです。リスティングにおいては信頼というよりも、ユーザーの「興味・関心」が肝要ということになろうかと思います。
リスティング広告を出稿する上で、クライアントについて知っておくべきこと
リスティング広告を動かしていくにあたり、クライアントについて何をしっておくべきでしょうか。
①リスティング広告の目的とは
②ターゲットは誰か
③競合はどこか差別化ポイントはどこか
④目標とするCPAはいくらか。予算上限は拡大できるのか。
※CPA・・・コンバージョン1件にかかった広告費用のこと。
⑤リスティング広告はマーケティング戦略のどの位置にあるのか、どういうマーケ戦略を持っているのか。(リアルの営業戦略と乖離しないようにしなければならない)
特に重要なのが、ターゲットが誰で、競合よりも何の強みがあるのか、になります。
他にも重要なことは有りますが、リスティングにとっては、上記、5点が最大の重要なポイントかと考えます。
WEB広告はリアル営業のフォローである
WEBであるから、といってWEBだけの知識で勝てません。WEBの世界は、リアルの延長線上にあるということです。B2Bの世界においての問い合わせは、リアルの営業に回されることが殆どでしょう。
何を売りにしているのか、どこと競合しやすいのか、WEBでは何が書いてあるのか、リアルの営業マンが何を言うのか。そこがバラついていては、お客様に信頼を得るのが難しくなります。
WEB広告やWEBサイトは、リアル営業のフォローであると私は捉えています。WEBサイトは24時間365日働ける営業マンだと例えられますが、その営業マンが間違った情報を伝えていれば、クロージングに向かう営業マンが苦労したり、受注後問題が発生することに他なりません。